カーシャンプー代用|食器用洗剤は絶対ダメ!

カーシャンプーの代用として、家庭用の食器用洗剤(台所洗剤)は車に大きなダメージを与えるので絶対に使ってはいけません。

ゴムパーツや樹脂パーツの油分をごっそり除去して痛めるほか、油分を除去する力が強いので、せっかく塗ったワックスも落としかねません。

カーシャンプーの代用品としてコスパが安い食器用洗剤が使えるのでは?と考えるのはわかりますが、長い目で見たら車に大きなダメージがあります。

記事のポイント

・カーシャンプーの代用品で食器用洗剤は使うな
・食器用洗剤の成分が固着して取れなくなる
・洗剤で洗ったボディは水を掛けるだけではダメ
・食器用洗剤は車のパーツをボロボロにする

カーシャンプー代用で食器用洗剤はNG

・食器用洗剤の成分が車のボディに固着する
・シャンプーで洗ったあと水で流すだけでは足りない
・食器用洗剤は未塗装樹脂、ゴムパーツをボロボロにする
・樹泡が汚れを落とすのではない
・カーワックスも落としてしまう危険性大
・泡が汚れを落とすのではない泡は見た目だけ
・カーシャンプーの代用品はあるか?
・まとめ:カーシャンプーの代用

食器用洗剤の成分が車のボディに固着する

カーシャンプーの代用品として食器用洗剤(台所洗剤)を車のボディーに使うと、その含有成分がボディに固着したまま取れなくなったり、各パーツの劣化を促進してしまいます。

ところがどういうわけかネット上には・・

”カーシャンプーの代用は食器用洗剤がおすすめ”

というページがたくさんあり、本当にこのサイト運営者は車に食器用洗剤を使った場合のリスクを知ったうえで記事を書いているのか?と疑問に思います。

次の画像はボディ側面をカーシャンプーの代用として、有名な食器用洗剤で洗車して水を掛け流しただけの状態です。

しばらくすると乾いてきて残留していた洗剤の筋が現れてきます。

この筋が出来る原因ですが、食器用洗剤は出来るだけ長く成分がその場に留まるように作られているからです。

少しの量でたくさんの洗い物をする場合にはとても良い製品ですよね。

ところがボディにこのスジが付着したままにすると、なんとその筋の形のまま固着して取れなくなります。水で濡らしたマイクロファイバータオルで擦ったくらいでは落ちないほど強力に固着してしまいます。

シャンプーで洗ったあと水で流すだけでは足りない

みさんは、専用カーシャンプー、また食器用洗剤でボディを洗った場合、洗い終わり後に水を掛けて泡だけを落とせばよいと思い込んでいませんか?

実はそれでは足りないんです!実際にプロがカーシャンプーを使って洗う場合は・・

まず泡立てたシャンプーでボディーを洗う

水を掛けてシャンプーの泡を流し落とす

洗った面のシャンプーの余剰成分をきれいなマイクロファイバータオルで水を掛けながら落とす。

水滴を拭き上げて完成

ここまでやります。

また、夏場で青空洗車をする場合は車の上部から洗うのが鉄則(ホーイールは除く)

こんな感じで洗車します。

ルーフと窓ガラスを泡立てたカーシャンプーで洗う。水をかけ泡を落とす。水を掛けながらシャンプーの余剰成分を落とす。水滴を拭き上げる。

次にこの方法でボンネット、リア、サイド・・と、部分ごとに洗車していきます。

面倒なようですけど夏場はあっという間に乾いてきますので、シャンプーの余剰成分を残さず洗いあげるには絶対必要な部分洗車です。

食器用洗剤は未塗装樹脂、ゴムパーツをボロボロにする

食器用洗剤をカーシャンプーの代わりとして使うと、ボディのみならずプラスチックパーツや樹脂パーツ、ゴムパーツにも悪影響があります。

未塗装樹脂パーツは多くの場合、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ABS樹脂などの熱可塑性プラスチックで作られています。

これらのパーツは、製造過程で使用される添加物(例えば、可塑剤や安定剤)が時間とともに表面に浮き出てきます。これらの添加物は樹脂の加工性や耐久性を高めるために使用されますが、特定の条件下で表面に現れることがあります。

要するに食器用洗剤で車を洗うと、樹脂パーツがあの艶感を保つために表面に浮き出させている成分を根こそぎ洗い落としてしまうということ。

化学的な影響

食器洗い洗剤は通常、界面活性剤の濃度が高く、脂肪酸や油分を効率的に分解するために強力な洗浄成分で、車の樹脂パーツに含まれるプラスチックやゴムの成分に化学反応を起こし、材質を劣化させる可能性があります。

乾燥とひび割れ

食器用洗剤は、樹脂パーツの表面から自然な油分や保護層を取り除くことがあります。これにより、パーツが乾燥て時間が経つにつれてひび割れや色あせが発生しやすくなります。

褪色や変色

台所用洗剤に含まれる化学物質は、樹脂パーツの色を変えたり、表面のテクスチャーを損なう可能性があります。特に、色素が施されている未塗装樹脂に対しては、褪色や変色のリスクが高まります。

カーワックスも落としてしまう危険大

前章でカーシャンプーの代用として食器用洗剤を使うと、車のパーツで必要とされる油分までごっそり落としてしまうということを述べました。

さて、油といえば植物油、鉱物油で作られているカーワックス!

当然、食器用洗剤でワックス施工後のボディーを洗うと、油でできたワックスを落としていることになる。

ワックスの耐久期間は約1か月前後(ザイモールなどは数か月)。食器用洗剤で洗うと更にワックスの寿命を縮めることになります。本末転倒にならないように注意!!

泡が汚れを落とすのではない泡は見た目だけ

洗剤の泡は、実は汚れを落とす直接的な効果は持っていません。その主な役割は、私たちが洗い物をするときの「気持ち良さ」や「洗っている感じ」を演出することです。

泡ができるのは、洗剤に含まれる「界面活性剤」という成分が水と空気の間に広がるからですが、この泡自体が汚れを取り除くわけではありません。

界面活性剤の本当の力は、その分子がどう働くかにあります。この分子は一端が水に好かれる性質を持ち、もう一端が油や汚れに好かれる性質を持っています。

洗剤を使って洗うと、この界面活性剤が汚れにくっついて、汚れや油を本来は交わらない水中に取り込みんで落とします。つまり、汚れを落とすのは泡ではなく、この界面活性剤の特別な働きによるものです。

泡がたくさんあると、なんとなく洗剤がよく効いているように感じますし、泡が長持ちすると洗剤を少なくしても十分に洗えると感じることができます。

ですが、洗浄力自体は泡の量や持ちではなく、界面活性剤がどれだけうまく汚れを取り除くかにかかっているのです。

カーシャンプーの代用品はあるか?

カーシャンプーの代用品はありません。どんな洗剤でもそうですが、その用途に応じて含有成分が決められているので、車の洗車はやはり専用のカーシャンプーがおすすめです。

ただ、海外で流行っている自作のカーシャンプーの作り方をお伝えしておきます。ただし、これはコスパを考えたものではなく、あくまでも強力に車の汚れを落とすことを目的としています。自己責任でお願いします。

用意するもの

・重曹大さじ1杯
・40℃のぬるま湯3リットル
・無添加ベビーシャンプー5~10cc

作り方は、バケツに重曹とベビーシャンプーを入れ、40℃のぬるま湯を少しづつ注いで泡立てながら作ります。

重曹の量からして弱アルカリ性になります。人の皮膚のpHは弱酸性に保たれているので、お肌が敏感な方はこのシャンプーを使う際に保護手袋をして作業をしましょう。

まとめ:カーシャンプーの代用

  • カーシャンプー代用に家庭用食器洗い洗剤は避けるべき。車の樹脂パーツ損傷リスクあり。
  • 洗車は専用の洗剤を使う。
  • 洗剤の泡立ちは洗浄感を連想させるが、汚れ落としとは全く関係がない。
  • 車のDIY洗車では、界面活性剤の働きを理解することがカーシャンプー代用品選びに役立つ。
  • もしカーシャンプー代用品として食器用洗剤を使う場合は水洗いを完璧に行うこと。
  • 弱アルカリ性の洗剤はカーシャンプーの代用として効果的だが、使用量に注意が必要。
  • 自作のカーシャンプーの作り方

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